CHAPTER 17 ラスベガスへ出陣!(その2)(ロス滞在 15日目)


DATE03/04/07(月)

PLACE:ラスベガス


日曜日午前2時位(ラスベガス近く)

 フーバーダムを後にし、途中検問があったが(ラスベガスに危険物を持ち込めないよう+ラスベガスから危険物を持ち出さないよう)、よーやくそれらしき建物(ネオンギンギラギン、でっかいホテル+カジノ)が出てきて、

私:“さすがラスベガスだね”

 と話したら、

弟:“まだまだ、こんなのラスベガスの看板にもならないね。まあ、見ればわかるよ”

 との回答。いったい、“ラスベガス”とは、どんなところなのか?、期待が膨らむが、怖い気もする。

 で、ついに、もの凄い光が見えるところを越え、その先の全景が見える所まで到着.........!!!!!。

私:“ひ、ひ、ひ、光の渦!!!!!!”

弟:“そう、あれがラスベガスだ!”

 そう、真夜中の大地に存在する“ラスベガス”は、まさしく“とてつもなくでかくて広い、光の渦”そのものであった。アニメの名場面で例えるなら、

”風の谷のナウシカ”に登場する、怒って目が赤くなっている“王蟲”の大群

 特に真夜中であると、それがくっきり現れる。

 で、FreeWayを少し行って、その光の渦の中に突入!。

弟:“まあ、あの光が全部建物の光ではないよ。ほとんどは道の街灯だね、まあそれだけあっちゃこっちゃの道が明るい証拠なわけだ”

 その通りで、道は完備されている。で、とりあえず有料駐車場へ車を停め、誰もが行くであろう、有名なカジノ街の道

“フリーモント・ストリート・エクスペリエンス”

 に到着。ただ残念ながら、この日が日曜の深夜であったので、弟の話では人の数が全然少なく、イベントも終わってしまい、天井のイルミネーションも終了していて、ちと寂しい感じであった。しかし、大きめのカジノは相変わらず派手なネオンサインで、営業していた。

 まあ、ドライバーである弟もさすがに、グランドキャニオン−ラスベガスの8時間以上の運転で、疲れていたし、なによりお腹がすいていたので、このストリートの角のレストランへ直行。

 ここでは、いわゆるアメリカンなご飯が用意されていたのだが、日本人でも食べられる量のセットメニューも存在したので、それを見ていた。弟とカウンターのオーダー受付の方の会話でわかったことがある。

“このステーキセット、もうこの時間だと、下の”モーニング“のサービスセットに同内容で該当するらしいから、こっちにしよう”

 との事なので、飲み物(勿論ソフトドリンク)、パンの種類(実はいろいろな国からいろいろな人が来る街なので、パンも多種多様!。私が知らない、かつ、弟も言われてもぴんとこない種類のパンも選べる)、ステーキの焼き加減、卵焼きの焼き方(私はスクランブルエッグ、弟は“サニーサイド・アップ”(要するに目玉焼き))を答えて、注文完了。

 それと余談であるが、この街は、本当に“眠らない街”であり、24時間、フル稼働している。よって、日本ではこんな時間にこんな所に、こんなに客が来るのか?、と思うくらい、どのお店も、相当のお客さんが入っている。

 たぶんに漏れず、このお店も結構な客が来ていて、私たちは混んでいたので、カウンター席になってしまった。

 で、注文のものが程なくして到着。

ぐ、ぐへぇ〜!、でかい!。

 そう、これだけ小さいセットを頼んでいたのに、でかいのである。内容は以下の通り、

“ステーキ”(これはまあ、日本のステーキ屋さんと同じくらいの大きさ)、“卵焼き”(これもまあ、普通より少し大きめ程度)

“パン”(これは食べ放題。結構旨そうである。大きさも1個当たりはそんなに大きくない)

“旨そうなお焦げのついた、ハッシュドポテト”(これが原因!、旨そうだが、いかんせん、でかい!)

 そう、プレートの面積の半分は締めているであろうものは、ポテトなのである。

 しかし!、アメリカ生活の長い弟は、腹が減っていた事や、彼はハッシュドポテトが好きだったことも手伝って、ガンガン、箸(まあフォークとナイフだが)を進めていた。私はとりあえず、よく言われる、

“アメリカ行ったら、とりあえず”肉“を食え!、美味しいから”

 の言葉通り、ステーキから箸を入れる。

“旨い!”

 そう、こんな小さめなレストランでもなかなかの旨さなのである。私もお腹がすいていたので、ガシガシ、肉を食べていた。で、次にパン、スクランブルエッグ、ハッシュドポテトだが、これはとりあえず全部食べることは考えず、それぞれを少しずつ堪能。どれも、旨い!。ハッシュドポテトは、微妙なお焦げのパリパリ感がよく、そこだけ切り分けて食べていた。スクランブルエッグもなかなか美味しく、パンもさすが本場といった感じのおいしさ。

 で、結果的には、さすがに全部を食べられず、ステーキだけ全部食べて、ほかの物は半分くらい食べてGive up!。

 しかし、もうかれこれ帰ってきてから、一ヶ月位過ぎている現在でも、実はこのメニューは忘れられず、自宅で作る洋風メニューは、結構このメニューに追いつこうとして作っている。

 ちなみに、いくらだったのか?、と言うと、そのサービスタイムの値段で、一人分、税、チップを合わせて、なんと!、

“5$位”(約600円)

 .......、恐ろしい安さだった。このメニューを日本で食べたら、食材の仕入れ値と質は別として、ランチで900円〜1000円は間違いなくかかるであろう。ではなぜ、こんなに安いのか?。それは簡単で、

“安くして、お客さんの財布に余裕が出来た分だけ、併設されているカジノで落としていってください”

 という、合理的な考え方なのであり、お客さんも実にほとんどがそうしている。ちゃんと“お金の輪”がつながっているのである。それがこの街の原動力となっているわけで、カジノのあるラスベガスならではの、特殊といえば特殊な条件である。

 ちなみに駐車場への帰りがけ、客引きのおにいさんが、いろいろ話しかけてきたが、これはさすがに両名とも素通りしたが、後で訊いたら、

“あのあんちゃん、中国語と韓国語で話しかけてきたよ、俺ら、日本人に見えなかったのか?、それともそれしか知らなかったのか?”


日曜日午前3時位

 駐車場を出た私たちは、ラスベガスの超豪華ホテル街を通る、“ストリップ”、と呼ばれる、一番有名な道を走りながら、

“今日、どこに泊まる?”

 てな事を話し合っていた。尚、以降の表記でホテルと書いた場合、ここのホテルは全部豪華なので、“豪華な“は略記する。

1)ベネティアン(イタリアンなホテル)

 こここそ、今回の旅行で、弟が仕事の新たなるやりがいを見いだした、お互いに思い出深い場所となったホテルである。いきさつは以下の通りである。

 弟の(あまりちゃんとした高級車とは言い難い、HONDAの)シビックで、ホテルメイン出口の前に停車)

弟:“今、普通くらいの部屋を、今日と明日の宿泊で2日間、探しているんだけどいい?”

ボーイ:(車を見て)“ああ?、今日泊まり?、どんなの?”

弟:(むかつく)“えーーー、普通位のサイズの部屋を1つ”

ボーイ:(見下げながら)“ああ、わかった、ちょっと待って”(カウンターへ訊きに行く)

弟:(ちょっと待て!、まだ細かい事言ってないよ!)

ボーイ:(いやに早めの帰還で)“今日が100$位で明日が120$位だな”

弟:(完全に心の中でむかついて)“ああ、いいや、ほか探す”

 で、結局ストリップ通りの方へ戻る。

 えーーーー、私はこの一連の英会話を、話しているときは全然わからなかったのであるが、後でカンカンに怒っている弟から教えてもらった。

弟:“あのボーイ!!、俺の希望もろくに訊かずにカウンターへ(本当に行ったかどうか怪しいが)行って、適当な部屋を探してきたな!。大体、俺たちゃ、客だぜ!、車は確かに汚いし、ぼろかもしれないけど、客に対してボーイからしてあんな対応をして、しかも最初から車で判断しやがる様なやつのいるホテルなんか、泊まってやるか!!!!!!!(激怒)”

私:“こうなったら、カジノで一山当てて、フェラーリかなんかの超高級車で同じ所に乗り付けて、あのボーイを指名して徹底的にこけ降ろしてやろうぜ!”

弟:“おおおお!、いいね、それ!、そうしよう!、カジノじゃちょっと無理だけど、仕事がんばって、ぜっっってーーーーーーに、あのホテルにフェラーリで乗り付けて、あのボーイを呼んできて、徹底的にいじめてやる!”

 以上が大体のストーリーである。彼の燃える炎に油を注いだ状態になり、これから当分の間の雑談話のネタになった。まあ、半分冗談なんだけどね。

 というわけで、ここのホテルは、弟が最初に勧めてくれたホテルだったが、却下。

2)アラジン(アラビアンな感じのホテル)

 ここは比較的新しめのホテルであった。ここの駐車場に入れて、広くて迷路のような館内を歩いて、カウンターへ。手慣れたお姉さんが、とりあえず今日と明日のルームチャージ料金を検索してくれたが、以下の通り。

“今日が100$で明日は200$位から”

 さすがにびびった(本当はここへ来たらこれぐらい当たり前と思っていないといけないが)。値段でやめにしたが、快く“bye”と言ってくれた。さっきのベネティアンと違って、何でこう、応対が違うかなあ。まあ、高かったと言うことで、却下。

3)MGMグランド

 ここは世界第2位の客室数を誇る、ラスベガスでもかなり有名なホテルである。そもそも、弟の携帯からガイドブックに載っていた電話番号でかけた。最初はエクスカリバー、こいつは値段も空き室も無かったので却下。

 ついで、MGMグランドへ。ここの電話応対はすばらしかった。ちゃんと要望の部屋の候補をあげてくれて、詳細はカウンターで、ということで、MGMグランドへ。巨大な駐車場に停めて、カウンターへ。

 このMGMグランドのカウンターに行き、空いている部屋の候補を教えてもらった。ここの応対もすばらしい!。そしていろいろなクレードの客室数を用意しているため、あっさり部屋の候補は見つかった。

まずは標準サイズ。ここは1日60$程度。でも見せてくれた写真ではちと狭そう(日本に比べればかなり広いのだが、せっかくラスベガスに来たと言うことで大きめのゴージャスな部屋にしたかった)だったので、1つ上のグレードの“クィーン”サイズを見せてもらった。1日80$位。ここに決めた。

 尚、あまりに荷物が少なかったので、カウンターの担当者が、

カウンター:“あら?、結構荷物少ないんですね?”

弟:“ええ、国内(アメリカ)から来たので”

カウンター:“なるほど!!、HaHaHa!、良い旅を!”

 というわけで、3つめであっさり2泊分の宿を取れました。また前述の通り、1部屋分のルームチャージをすれば二人でも同料金。

 それにしてもこんな超豪華ホテルに、一泊一人5000円で泊まれるのは、ここだけだろうなぁ、と思いました。

 その後、荷物を整理して、近くのスーパーへ。メインは水(ミネラルウォーター)とソフトドリンクです。

 買ってきた後、疲れからか、シャワーを浴びて、二人とも撃沈。

CHAPTER 18へ続く)  (CHAPTER TOPへ)

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